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今年の家庭菜園でコレ作ろう!

数ある野菜、数ある品種の中から毎回テーマに合わせ、おすすめを紹介していきます。今回は暑い夏に元気に育つ葉野菜に注目。畑から葉野菜が少なくなる季節、畑の片隅でも手軽に作れる葉野菜はおいしくて栄養も満点です。

さっと茹でて、パパッと炒めて、夏バテ防止のおいしいおかずに暑さの中で元気に育つスタミナ葉野菜を作ろう

熱帯生まれの野菜だから暑さの中ですくすく育つ

夏の畑や菜園は、トマトやナス、キュウリなどの果菜類がメイン。どうしても葉野菜は不足がちになります。暑さの中では葉野菜の栽培は難しいと思われがちですが、暑さを好む種類もあります。例えばエンサイやチンゲンサイ、パクチョイなどの中国野菜は、5〜6月がちょうどタネまき時。生長が早いので7〜8月には収穫できます。また、夏のスタミナ野菜として人気のツルムラサキやモロヘイヤは5〜7月までタネまきでき、夏の間収穫が続きます。
これらの野菜の原産地はいずれも熱帯気候の土地で、熱帯性葉野菜と呼ばれるものです。
だから暑さは得意で、昨今の猛暑の中でも元気に育ってくれるというわけです。
「多くの果菜類で畑に空きスペースがないから」と栽培を諦めるのは早い! 畝を長々とつくらなくても畑の片隅でぐんぐん育ってくれるので、家庭で食べる量は十分収穫できます。

夏に強い野菜には、夏バテ防止に作用する栄養分が豊富にある!

暑さの中でも手軽に栽培できるだけでなく、熱帯性葉野菜は栄養分も豊富で、暑さで疲れた体へのスタミナ補給にも最適です。夏バテ防止の野菜として人気の高いモロヘイヤは、カルシウム、カロテン、ビタミンB、C、食物繊維を豊富に含み、さらに抗酸化作用のケルセチンも多く含んでいます。また、ツルムラサキはビタミンCやカロテンのほか、鉄分やカルシウムを多く含み、注目を浴びています。ジャワホウレンソウとも呼ばれるヒユナも栄養分を豊富に含むことで知られています。ちなみにツルムラサキやヒユナに含まれる鉄分、カルシウムの量は、ホウレンソウをはるかに上回ります。
さっと茹でておひたしにすれば、さっぱりしたおいしさで食欲も進みます。また、パパッと油で炒めると、思いがけないほどたくさんを食べることができます。栄養抜群のスタミナ葉野菜、ぜひ畑で収穫したての新鮮なおいしさを味わってみてください。

わき芽が伸びるから何回も収穫ができるエンサイ

茎の中が空洞なことから「クウシンサイ(空心菜)」の名でも知られる代表的な中国野菜です。原産地は中国の南部からインドにかけての熱帯地域。発芽適温は20〜30℃、生育適温は25〜30℃と高温を好むので、昨今の猛暑の中でも元気に育ちます。サツマイモと同じヒルガオ科に属し、つるの先20〜30cmを収穫して食べます。空洞の茎のしゃきしゃきした食感がとてもおいしく、葉にはわずかにぬめりがあります。カロテンを豊富に含み、100g食べると1日の基準摂取量の半分をまかなえるほど。夏バテ防止や貧血の予防に働きがあるといわれています。油との相性がとてもよく、中国料理では油炒めが定番です。炒める場合も茹でる場合も、茎の食感が損なわれないよう素早く仕上げることがポイント。最近では生のままサラダなどで食べられる細葉のエンサイも人気です。

畑の隅のスペースに畝をつくって栽培。わき芽がどんどん出てくるので、栽培スペースが小さくても十分な収穫量があります。細葉のエンサイ「スラらん」は、若どりして生でサラダにして食べるととても美味。3週間で若どりできます。

栽培ポイント

  • タネまきは気温が十分に上がる5月から始めます。タネは一晩水に浸してから、幅1mの畝に2条まきで、20〜30cmの株間をとって、1穴に2〜3粒ずつまきます。
  • 水田のような湿った土壌を好むので、土壌が乾燥しないようマルチ栽培するのがおすすめ。
  • 草丈が20cm程度に伸びたら、株元5〜6cmを残して収穫します。その後はわき芽がどんどん出てくるので、順次収穫していきます。
  • 長く収穫するためには肥料切れに注意。チッソ分の多い液肥を追肥するといいでしょう。
  • 病害虫に強い性質なので、無農薬で栽培できます。
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肉厚ながらやわらかい葉がおいしい!チンゲンサイ

「長陽」耐暑性に優れ、夏の栽培に適する品種。株がコンパクトにまとまります。中国野菜としては日本で最も親しまれている身近な野菜です。原産地は地中海沿岸ですが、中国に渡来した後、大きく発展して現在のような形になったといわれています。耐暑性の強い品種を選べば、夏の暑さの中でも旺盛に生育します。5月以降のタネまきならトウ立ちの心配もありません。手軽に栽培できるので、ぜひ家庭菜園で試して欲しい野菜です。光沢のある葉はやわらかく、白い葉柄はしゃきしゃきした食感で、茹でても炒めてもおいしく食べられます。さっと火を通した時の葉色がとても鮮やかなので、煮物に添えたり、付け合わせに利用するのもおすすめです。チンゲンサイにはカリウムやナトリウム、ビタミンCのほか、免疫賦活作用が望めるβカロテンも豊富に含まれています。

栽培ポイント

  • タネまきは厳寒期を除く周年可能ですが、トウ立ちの心配がなくなる5月がおすすめです。
  • 生育期間が短いため、肥培管理は元肥のみとします。タネまき前に完熟堆肥を十分施し、保水力のある土づくりをします。
  • 幅60cmの畝に2条まき、株間15〜20cmで1穴に4〜5粒ずつまきます。チンゲンサイは尻部が肥大するので、株間を十分とることが大切。
  • 発芽したら本葉2〜3枚で間引いて3本立ちとし、本葉が4〜5枚で1本立ちにします。
  • 草丈が約20cm、株元の張りが6cm程度になったら株を包丁で地際から切り取って収穫します。
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真っ白の葉柄と濃緑の葉のコントラストがきれいパクチョイ

チンゲンサイより甘みがあり、繊維が少ないのでとてもやわらか。チンゲンサイ同様、地中海沿岸が原産地で、中国に渡来して現在の形になったといわれています。中国では広東料理によく使われる葉菜で、色の美しさを生かし、あんかけ料理の彩りによく使われます。さっと茹でてお浸しにするとみずみずしい味わいで、暑い時期でも食が進みます。煮浸しや漬け物に利用するのもおすすめです。淡泊な味わいのパクチョイですが、カロテン、カリウム、ビタミンK、ビタミンC、葉酸などが多く含まれています。栽培方法はチンゲンサイと同様ですが、低温にあうとトウ立ちしやすいので、十分に気温があがる5月にタネまきするとよいでしょう。また、乾燥に弱いので、夏の乾燥時にはたっぷり水やりすると品質のよいものが収穫できます。

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栄養豊富な若い花茎はやわらかくて美味!カイラン

生のままだと少し苦みがありますが、加熱すると甘さが増します。地中海沿岸が原産地ですが、やはり中国に渡来して発展した野菜です。結球しないキャベツの一種のため「チャイニーズケール」とも呼ばれます。キャベツと異なり、低温に合わなくても花芽ができ、耐暑性もあるため、夏の栽培に適しています。カイランにはタンパク質、脂肪、炭水化物、カルシウム、鉄分、カロテンなどが豊富に含まれ、栄養価の高い野菜として注目を浴びています。主に若い花茎や花蕾を収穫しますが、ブロッコリーのように主茎を収穫したあとに伸びてくるわき芽も収穫できます。さっと油で炒めてオイスターソースで味付けするととても美味。油との相性がいいので天ぷらにするのもおすすめです。

栽培ポイント

  • 直まきで初期から旺盛に生育します。幅100cmの畝に3条まきで、株間は20〜40cmとり、1穴に4〜5粒ずつまきます。
  • 本葉1〜2枚で3本立ちに間引き、本葉3〜4枚で1本立ちにします。
  • 乾燥や肥料切れになると茎がかたなるので、水やりをしっかりし、1本立ちにした後は月に1〜2回、液肥を施します。
  • タネまきから約60日後、開花直前の花茎を収穫します。花茎の先端から15〜20cm部分を手で折りとります。
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暑さにも乾燥にも強く丈夫な性質ヒユナ

濃緑ヒユナ「いろこい菜」通常のヒユナより葉色が濃い品種。くせのない味なので幅広く料理に利用できます。インド原産で「バイアム」「ジャワホウレンソウ」とも呼ばれます。東南アジアを経て中国に渡り、「ツェンツァイ」「インチョイ」という名で広まりました。日本でも江戸時代には栽培が始まっていますが、当初は観葉植物として利用されていたようです。同じヒユ科に属するアマランサスは健康食品としてよく知られていますが、アマランサスが実を食べるのに対し、ヒユナは葉を食用とします。暑さにも乾燥にも強く、真夏の日差しの下でも旺盛に生育するたくましい性質で、畑でもプランターでも手軽に栽培できます。ベトナムでは「体にこもった熱を逃す野菜」として広く親しまれていて、まさに夏に食べるのにぴったりの野菜です。葉野菜としては珍しく、タンパク質も多く含みます。くせのない味なのでお浸しにしたり、スープや麺類に具として加えるのもおすすめです。

栽培ポイント

  • 幅70cmの畝に2条まきで、株間を30cmほどとって1穴に5〜6粒ずつまきます。タネが小さいので覆土は薄めにします。
  • 本葉1〜3枚で間引きして1本立ちにします。
  • タネまきの20日後くらいから、月に1回のペースで液肥を追肥をします。
  • 草丈が20cmくらいになったら、株ごと抜き取って収穫します。また、下の葉を2〜3枚残して摘芯し、わき芽を伸ばして先端のやわらかい葉を摘み取ることもできます。
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栄養豊富なネバネバ野菜ツルムラサキ

中国野菜としては日本で最も親しまれている身近な野菜です。原産地は地中海沿岸ですが、中国に渡来した後、大きく発展して現在のような形になったといわれています。耐暑性の強い品種を選べば、夏の暑さの中でも旺盛に生育します。5月以降のタネまきならトウ立ちの心配もありません。手軽に栽培できるので、ぜひ家庭菜園で試して欲しい野菜です。光沢のある葉はやわらかく、白い葉柄はしゃきしゃきした食感で、茹でても炒めてもおいしく食べられます。さっと火を通した時の葉色がとても鮮やかなので、煮物に添えたり、付け合わせに利用するのもおすすめです。チンゲンサイにはカリウムやナトリウム、ビタミンCのほか、免疫賦活作用が望めるβカロテンも豊富に含まれています。

草丈が20cmくらいになったら先端のやわらかな葉を収穫。葉だけでなく、茎ごと茹でて食べられます。

栽培ポイント

  • タネがかたいので、一昼夜水に浸し、芽切りをしてからタネまきします。
  • 幅100cmの畝に2条まきで、株間は30cmとり、1穴に3〜4粒のタネをまきます。
  • 発芽が出揃ったら、間引いて3本立ちにし、本葉2〜3枚で2本立ち、草丈が10cmほどに伸びたら1本立ちにします。
  • 本葉5〜6枚で、つるの先端を摘芯し、わき芽の生育を促します。
  • 摘芯後から20日に1回程度、追肥を行います。
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抜群の栄養価をもつ「王様の野菜」モロヘイヤ

熱帯アフリカ原産の野菜で、エジプトや中近東では古くから栄養豊富な野菜として親しまれてきました。モロヘイヤとはアラビア語で「王様の野菜」の意味で、かつてエジプトの王様が毎日食べて病気を治したという逸話が名前の由来となっているようです。ビタミン類をはじめ、カリウム、カルシウム、リン、鉄分などの栄養素を多量に、しかもバランスよく含んでいます。特にカロテンとカルシウムの含有量はすべての野菜の中で一番多く、ホウレンソウと比べるとカロテンは2倍強、カルシウムは5倍も含まれています。くせのない味なので、お浸しやかき揚げ、スープなど幅広い料理に利用できます。また、葉を乾燥させてふりかけにしたり、パン生地に混ぜ込んだりするのもおすすめです。中近東の暑さの中で育つだけあって、暑さや乾燥にはとても強い性質で、夏の栽培にはぴったりの野菜です。

たくさん収穫したい場合には、畝幅100cmで2条まきに。葉を刻むと独特の粘りけ出て、とろっとした食感に。

栽培ポイント

  • 発芽適温が28℃と高いので、直まきする場合は温度が十分上がってからにします。早めにタネまきする場合はポット育苗がおすすめです。
  • タネは一昼夜水に浸してからまきます。ポット育苗の場合は9cmポットに5〜6粒ずつをまきます。直まきの場合は、幅50〜60cmの畝に1条まきで、株間を30〜40cmとり、1カ所に5〜6粒ずつまきます。
  • 発芽後、芽が込みあってきたら間引いて2〜3本にし、本葉が3枚になったら1本立ちにします。
  • 草丈が30〜50cmになったら、下位節の葉を4〜6枚残し、10cmほどのやわらかい枝先を摘み取ります。
  • 長く収穫するためには1カ月に1回程度、液肥を追肥をするとよいでしょう。
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