植物が本来もつ力=機能性成分である色素成分を豊富に含んだ野菜「ファイトリッチ」シリーズの中から4種のタネをセットに。リコピンが豊富な中玉トマト「フルティカ®」、シスリコピンを豊富に含むミニトマト「オレンジ千果」、カロテンが豊富なこどもピーマン「ピー太郎」、アントシアニンが豊富なカラシナ「コーラルリーフフェザー」。これで夏の菜園は栄養価抜群、彩りも豊かになります。
トマト、ナス、ピーマン、キュウリ…。夏の果菜類の栽培には、おいしさを味わうだけでなく、日々生長していく姿が明確にわかるという楽しさもあります。家庭菜園では、苗を入手して5月のゴールデンウイーク前後に植え付けるのが一般的ですが、自分でタネまきをして育苗するというプロセスが抜けているのはじつにもったいない話。タネからの栽培ならではのメリットもあるのです。
まず、一番のメリットはコストパフォーマンス。広いスペースでお気に入りの品種をたくさん収穫したいという場合には、タネから栽培した方が格段にリーズナブルなのは皆様ご承知の通りです。しかし、スペースの小さな家庭菜園ではそんなにたくさんの苗は必要ない? いえ、家庭菜園でもタネから育てるメリットはありますよ!
野菜苗は種苗会社の通信販売を利用しない限り、ホームセンターなどではそれほど種類豊富には出回らず、しかも品種限定となると入手し損ねることも結構あります。品種名の記載なしで販売される場合も多く、「去年収穫しておいしかったあの品種を今年も作りたい」「評判のよさそうな新品種を作ってみたい」と思っても、それを確実に入手できるかどうかは怪しいところ。その点、タネ販売は品種がきちんと限定されているので間違えありません。特に苗の流通量が少ない希少品種や新品種については、タネからの栽培がおすすめです。
トマトなら本葉が7〜8枚展開し、第1花房が開花し始めたころ。ナスなら1番花の開花直前、キュウリは本葉2〜3枚目ころ、とそれぞれの野菜で定植適期の苗の状態は異なります。タネから育苗していれば、定植するのにちょうどよい状態の苗かどうか、日々確認することができるので、定植のタイミングを正しく見極めることができます。また、定植の際に、茎が太くしっかりしている、根量が多い、充実した蕾をもっているなど、好ましい苗の状態を自分で判断して選別することも可能。状態のよい苗を適期に植え付けることで、その後の健やかな生長がより期待できます。
野菜は食べ物という認識の大きさゆえに、野菜も植物であることが頭から抜け落ちてしまっていませんか。植物にはたくさんの不思議がありますが、中でもタネのもつ不思議は知れば知るほど興味がわいてくるものです。例えば、野菜の種類によって発芽温度が微妙に異なったり、発芽に光が必要、不必要の違いがあったり。その不思議を実感できることこそ、タネから栽培することの最大のメリットではないでしょうか。タネまきから育苗のプロセスは手間もかかりますが、一度やってみるとそのおもしろさにはまる方も多いようです。お子様にも植物のもつ不思議や意外な力について興味を抱くチャンスをぜひ与えてあげたいものです。
ジューシーな水ナスのおいしさを味わいたいなら、作りやすいこの品種をお試しあれ。長めの丸形の水ナスで、やわらかく甘いのが特長。茎葉にトゲがなく、ヘタにもほとんど発生しないので、収穫作業や調理でも扱いやすい品種です。
苦みがなく肉厚でジューシーなピーマンで、すでに直売所などでは人気の品種。スーパーなどでの流通量はまだ少ないので、家庭菜園で作ってぜひそのおいしさをご堪能ください。たくさん収穫してご友人へ差し上げれば喜ばれること間違いなし。
毎年、うどんこ病やべと病に悩まされている方におすすめの耐病性の強い品種です。ウイルス病(特にZYMV)に耐病性をもつので、急性萎ちょう病にも強く、葉や果実へのモザイク症発現を軽減できます。つるもちがよく長期間収穫できます。
水分が豊富なトウガンはまさに夏のごちそう。この品種なら食べきりサイズで栽培もしやすく、貯蔵性に優れるのでたくさん収穫しても安心です。苗での流通がほとんどないので、ぜひタネから栽培してみてください。
平均果重600〜800gのミニカボチャで、高粉質でキメが細かく、甘みが強いのが特長。電子レンジで加熱しただけでスイーツのようなおいしさが味わえます。胎座部が小さく肉厚なので、可食部分が多くあります。
家庭菜園でトライしてみたいと人気なのがメロンです。初めて作るならまずミニメロンのこの品種から! 1株から10〜20果とたくさん収穫できますが、甘くてジューシー、サイズも小さいのですぐに食べ切りそう。苗販売がほとんどないので、タネからトライしてみてください。
ゴールデンウイーク前後という定植のタイミングから逆算すると、播種時期が早い品目ではタネまきは2月中旬から始まります。この時期は温度も低く、発芽適温、生育適温を維持するのは難しく、それが理由で夏の果菜類をタネから栽培することを避けている方も多いようです。でも、発芽・育苗器や保温資材を準備すれば、温度管理も意外に手軽に行えます。家庭菜園向けに簡易な保温資材が市販されているので、ぜひ利用してみてください。
「愛菜花」 | 「農電園芸マット・デジタルサーモセット」 | |
細かい温度設定が可能でコンパクトな発芽・育苗器。本体内蔵の電気ヒーターで簡単に加温可能で、温度管理も行いやすい。 | 温度計機能のついた便利な保温マット。発芽後の苗が生長したら、鉢上げから定植まではこのマットでの管理がおすすめ。 | |
農電園芸マット・サーモセット1-306 農電園芸マット・サーモセット1-417 |
品目 | タネまき適期 | 発芽温度 | 育苗日数 | 定植までの生育適温 |
---|---|---|---|---|
ナス | 2月中旬〜 | 20〜30℃ | 80〜90日 | 昼間:28〜30℃ 夜間:18〜20℃ |
ピーマン | 2月中旬〜 | 20〜30℃ | 70〜75日 | 昼間:28〜30℃ 夜間:約20℃ |
トマト | 3月上旬〜 | 20〜30℃ | 60日前後 | 昼間:約25℃ 夜間:約16℃ |
キュウリ | 3月中旬 | 25〜30℃ | 30日前後 | 昼間:28〜30℃ 夜間:約15℃ |
スイカ | 3月中旬〜 | 25〜30℃ | 30日前後 | 昼間:28〜30℃ 夜間:約15℃ |
メロン | 3月中旬〜 | 25〜30℃ | 30日前後 | 昼間:28〜30℃ 夜間:約15℃ |
カボチャ | 4月上旬〜 | 25〜30℃ | 30日前後 | 昼間:28〜30℃ 夜間:約15℃ |