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ヘッドガーデナーの庭仕事ダイアリー

ヘッドガーデナーの庭仕事ダイアリー パンジー&ビオラを使った 寄せ植え、花壇計画

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秋から花が楽しめるから植え付けは早めに!

パンジー、ビオラといえば以前は春を代表する一年草でしたが、どんどん改良されて開花が早まり、現在では11月から花が楽しめ、秋の庭の花壇材料としても欠かせない存在になっています。よい意味で季節感がなくなっているといえるでしょう。そのため販売時期も早まっていて、年が明けてから苗を探すと欲しい品種がすでになくなっていることも…。開花が始まる前に植え付けておきたいので、品種選びがまだの方は急いでくださいね。

パンジー&ビオラがこれほど庭で使われる一番の理由は、安定した景色がつくれることだと思います。11月から翌年の5月までと花期が長く、しかも丈夫で花数が多く、連続してよく咲いてくれます。季節ごとに次から次へとシーンが変わる庭で、半年以上地面を彩り続けるという安定感は、景色づくりのうえで本当にありがたい存在です。

しかも、花色の豊富さでいえばトップクラス。思い描いた景色を実現してくれる色が必ず見つかるのも大きな魅力です。さらに春咲きの球根の中で最も花色が豊富なチューリップと組みあわせたら、そのバリエーションはもう無限大!毎年異なる色あわせで庭のイメージを変えていくこともできるのです。こんなに楽しく遊べる花は、ほかに見当たらないと思います。

もう一つ、チューリップの花壇にパンジー&ビオラが欠かせない理由があります。それはパンジー&ビオラで地面をカバーすることで、地温が上がりすぎないように調整できること。地温が上がるとチューリップは早く咲き進んでしまうので、できるだけ長く花を楽しむためにグラウンドカバーは欠かせないのです。それが色とりどりのパンジー&ビオラでできるのですから、ダブル効果というわけです。

花が大きいパンジーと小さなビオラ、どのように使い分けたらよいかよく聞かれますが、考え方はバラと同じです。面で見せたい時は小輪で花数が多いタイプ、インパクトが欲しい時には大輪。使いどころをきちんと分けて花を選ぶことが大切です。

秋の花が終わった場所から、土を耕し直し、元肥を加えてパンジー、ビオラの苗を植え付けていきますが、できるならここでチューリップやスイセン、ムスカリなどの球根も同時に植え込むのがおすすめです。

寄せ植えは、再来年の春の花壇計画にも役立つ

パンジー&ビオラはカラフルで美しい寄せ植えが楽しめることも大きな魅力です。花色豊富な苗を前に「どうしよう、どうしよう」と迷ってしまう、それがいい!選択肢の多さは可能性の広さ。あれこれあわせて悩んでいるうちに、思いがけない色あわせを見つけることもあります。毎年いくつも寄せ植えを作りますが、その中で「これはすてきだ!」というものは、再来年の花壇に生かすこともできます。寄せ植えでまずトライアル、そして広いスペースで再現、というわけです。

寄せ植えを作る時も、庭と同様にきちんとコンセプトを決めることが大切です。春の輝く景色のような寄せ植えとか、シックでクールな色あわせなど、発想は自由自在。パンジー&ビオラが丸い花なので、異なる形の花や葉を加えると変化のある寄せ植えに仕上がります。また、パンジー&ビオラには、春の花に少ない美しい青系の品種も多いので、青のグラデーションの寄せ植えを作り、アクセント的に庭に置くのもおすすめです。

  • 春になると株がぐーんと大きく育つので、株間は十分とっておき、間に球根を植え付ける。
  • まずポットのまま並べて配置を決めてから植え付ける。
  • 植え付けを待つビオラの苗。

ビオラ、パンジー&チューリップの色あわせを楽しむ

  • (上)赤いチューリップの足元をオレンジ色と紫のビオラで埋めて。こんなビビッドな色あわせも春なら暑さを感じず、華やかで元気な雰囲気が楽しめる。チューリップの草丈があり、花が宙に浮くので、足下の色はかなり派手にしても大丈夫。ほかの花ではなかなかできないので、ぜひ試してみて! (左)オレンジ色と紫は、異なる色みをもつ反対色に近い関係。インパクトが強く、遠目からでもよく目立つ色あわせ。白い斑入りのヤブランを周囲に加えると軽快さが出る。
  • (上)これもビビッドな色あわせの一例。手前の赤はビオラ、奥の黄色と青紫はパンジー。花サイズの大小で花壇にリズム感が生まれる。この花壇はエントランスにあるので、遠目からでもよく目立つ色あわせにしている。 (右)白いチューリップでも、足下を淡紫のビオラで埋めると、少し甘くエレガントな印象に。誰からも好まれる色あわせで、広い面積に植え込んでもきれいな組みあわせ。
  • (上)純白のチューリップとビオラの組みあわせなら清楚でクールな印象に。後方にビバーナムなど白い花が咲く低木を入れれば、すっきりと美しいホワイトガーデンが楽しめる。ホワイトガーデンはロマンチックなだけでなく、凜とした緊張感があるのもいい。

ビオラで楽しむ春の寄せ植え

  • ミニスイセン

    プリムラ ジュリアン

  • プリムラ ジュリアン(バラ咲き)

    斑入りアイビー

  • 春の輝くような景色をバスケットに凝縮

    マンサクから始まり、サンシュユ、ミモザアカシアと早春の木々は黄色の花を咲かせる種類が多い。地面を見ればキバナセツブンソウが黄色に輝き、続けてスイセンが咲き出す。自分にとって春の色といえば輝く黄色。そんな色をバスケットに集めた寄せ植えは、花壇の景色を切りとったかのように。スイセンは花が終わったあともスマートな葉が寄せ植えのアクセントになってくれる。ビオラは気温が上がると株が大きくなるので手前に、スペースに余裕をもたせて植え付ける。
    器のサイズ/幅34×奥行23×深さ11p

  • ビオラ「F1ビビ クリアイエローインプ」
  • 「さてどれを組みあわせようか」。花を見ながら考える時間も楽しい。
  • 「F1ビビ パープル」
  • 「F1ビビ オーシャンブルー」
  • 「F1ビビ クリアライトブルー」
  • 「F1ビビ ヘブンリーブルー」
  • 庭のアクセントになるブルーグラデーション

    春の花はブルー系の花がとても少ない。その点、ビオラは美しいブルーの濃淡が豊富に揃っているので、ブルー系だけを集めた寄せ植えは庭に置いても目を引き、アクセント効果が高い。「F1ビビ」シリーズは美しいブルー系が豊富に揃うだけでなく、冬の間もよく花が咲いてくれるおすすめの品種。「F1ビビ」だけで青のグラデーションを描いてみた。鉢に利用したのはアンティーク風の楕円のブリキの器。鉢は浅めの方がこんもりと育った時のボリューム感が楽しめる。色は散らさず、1色ごとにまとめて植える。
    器のサイズ/幅30×奥行25×深さ11.5p

  • ビオラ「F1フローラルパワー ゴールド パープルウイング」コロニラ バレンティナ 「バリエガータ」

    斑入りアイビー

  • 小さくてもインパクト大 黄色×紫の組みあわせ

    テーブルに置いて楽しめる小さな四方見の寄せ植え。小さいながらもインパクトがあるのは、黄色と紫のコントラストが美しいビオラがよく目立つため。中央に入れたコロニラ バレンティナはマメ科の宿根草で、かわいい黄色の花も楽しめる。アイビーも斑入りを選ぶと軽やかな雰囲気に。脚つきの器を利用するとエレガントさがさらにアップ。
    器のサイズ/口径20×深さ8p(全体の高さは17p)

  • ジャノヒゲ「黒竜」コルジリネ(銅葉)

    斑入りアイビークッションブッシュ

  • 玄関前に飾りたい
    シック&エレガントな
    寄せ植え

    今回制作した寄せ植えの中では一番大きなサイズ。銅葉のコルジリネの株元を淡いピンクと白のビオラで埋めて、シックながらエレガントさのある一鉢に。玄関前に置いてウエルカムコンテナにするのもおすすめ。写真では手前に淡いピンクのビオラだが、裏側は白のビオラにしているので、ほんの少し印象が異なり、それぞれを楽しむのもよいと思う。
    鉢のサイズ/口径25×深さ23p

  • ビオラ「F1フローラル パワースーパー ソフトピンク」
  • ビオラ「F1ビビ クリアホワイト」
  • スーパーアリッサム「フロスティナイト」
  • 斑入りキンギョソウ 「ダンシングクィーン」アイビーゼラニューム 「エレガンテ」

    ワイヤープランツ

  • お揃いで並べてリズム感を楽しむ

    小さな寄せ植えなら、同じ花あわせで複数作って並べると、花壇では味わえない楽しいリズム感が演出できる。テーブルの上、出窓の外側、ガーデンシェルフなどに並べるのがおすすめ。シックな雰囲気のローズ色のビオラをメインに、リーフも同じローズ色が入ったものをセレクト。ワイヤープランツで軽快さをプラスして。
    鉢のサイズ/口径17×深さ15p

  • ビオラ「F1ビビ ライトローズウィズブロッチ」
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福森 久雄
福森 久雄千葉県生まれ。北海道のガーデンで修行後、2002年に「アンディ&ウィリアムス ボタニックガーデン」へ。2003年より13年間ヘッドガーデナーを務める。現在は北海道で新たな庭づくりに挑戦中。