トップ > 花のひろば > おすすめ品種
トップ > 花のひろば > おすすめ品種

スペシャリストが選ぶ2017年夏秋のおすすめ品種はコレ!

スペシャリストが選ぶ2017年夏秋のおすすめ品種はコレ!

この秋冬にどんな野菜を栽培しよう? 来春からの庭づくり、どんな花を咲かせよう?
そんな品種選びのお悩みにその道のスペシャリストがアドバイス!豊富に揃う品種の中から一押しを選んでいただきました。皆さんもお気に入りを見つけてぜひ畑で、庭で、育ててみてください。

おすすめ秋植え球根

チューリップやスイセンだけじゃない! 魅力的な球根がいっぱいありますよ。
金子 明人
園芸研究家金子かねこ 明人あきひとさん
千葉県生まれ。東京農業大学農学部卒業後、生花店、園芸店に勤務。植物についての豊富な知識を生かし、NHK「趣味の園芸」の講師としても活躍。球根類にも造詣が深い。日本クレマチス協会理事。グリーンアドバイザー園芸ソムリエ。

水彩絵の具で描いたような美しい花

アネモネ・フルゲンス ミックス

アネモネ・フルゲンス ミックス

原種系の種間雑種のアネモネですが、小形で一重のすっきりした花がとても美しく、私にとってはこれ以上の改良点など見当たらない“完成形”のアネモネです。白、赤、ピンク、ラベンダーなどの花色をミックスさせて咲かせると、水彩画のような自然で上品な景色が楽しめます。20球、30球と少し多めの球根を1カ所にまとめて植え、群植させるのがおすすめです。植えっ放しでも翌年にまた咲いてくれるので、ローメンテナンスの点も魅力。ただし、植え付けの際にはポイントがあります。アネモネの球根は乾燥したまま地面に植え付けると、急激に水を吸収して腐りやすくなります。植え付ける前に水を吸水させた水ゴケの中に入れ、十分湿らせておきましょう。

●キンポウゲ科●花期:3〜4月●草丈:10〜30cm

商品詳細ページへ

淡ブルーのドレスのような優雅な花姿

ムスカリ・アズレウム

ムスカリ・アズレウム

ムスカリが大好きで、昨年の春は25種も集めて咲かせました。その中でも特に気に入ったのが「アズレウム」です。草丈が「アルメニアカム(ブドウムスカリ)」の半分ほどのかわいらしい品種で、さわやかな淡ブルー色の花がとても美しく、まるでキュートなドレスをまとった小さなプリンセスのよう!花立ちがやや劣るので、この品種だけを10球くらいまとめて植え付け、群植させるのがおすすめです。また「アルメニアカム」の手前に植えると、草丈のバランスがちょうどよく、ブルーの濃淡が庭でも美しく映えます。鉢植えの場合は、4号鉢に10球を目安に植え付けるとよいでしょう。

●ユリ科●花期:3〜4月●草丈:10〜15cm

商品詳細ページへ

おすすめ宿根草

夏や秋までの庭づくりを考えて植える花を選んで!
奥 峰子
ガーデンデザイナー、園芸研究家おく 峰子みねこさん
恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒業後、ベルギー、イギリスでの研修を経て、(有)ホリーホックガーデンを設立。「しながわ中央公園」「東品川海上公園」や熱海市の公共花壇の植栽設計・監修などを担当。(公社)園芸文化協会常務理事。

赤く染まるスモーク状の穂が魅力!

ミューレンベルギア・カピラリス

ミューレンベルギア・カピラリス

最近、グラス類を上手に利用した庭づくりが注目されていますが、ぜひ利用してほしいのが「カピラリス」です。イネ科の植物特有の細くしなやかな葉も美しいのですが、穂が出るまではあくまでも脇役的な存在。ところが、秋に繊細な穂が淡紫赤色に色づくと、途端に庭の主役になります。同じ時期に咲く濃い黄色やオレンジ色の花を手前に植えておくと、花壇全体が淡い赤色のベールで包まれたような優しい景色が楽しめます。

●イネ科●花期:9〜11月●観賞期:12月〜翌年2月(ドライ)●草丈:90〜150cm

商品詳細ページへ

夏の間も咲く緑色の花がクール!

エキナセア・グリーンジュエル

エキナセア・グリーンジュエル

花期が長く、夏の間も休まずに咲くエキナセアは、近年大変人気が出てたくさんの品種が生まれました。中でも真夏のクールビューティーともいえる「グリーンジュエル」は、すっきりとした花形と人の目を引き付ける色あいが魅力です。花色は咲き初めが濃い緑で、その後は白っぽくなり、濃淡のグラデーションも美しく涼しげな印象です。花が少なくなってグリーンが目立つ夏の庭でも、この大輪の花はアクセントになります。花後に切り戻すと、再び開花して長く楽しめます。

●キク科●花期:6〜10月●草丈:50〜60cm

商品詳細ページへ

おすすめタネから育てる一年草

秋冬に楽しむビオラやハボタンのまき時は暑い時期。用土を乾かさないように気をつけて!
矢澤 秀成
育種家・園芸研究家矢澤やざわ 秀成ひでなるさん
花や野菜、薬草などの研究開発をはじめ、全国各地の植物園や庭園のヘッドガーデナーを経験。現在は静岡県の「秩父宮記念公園」、新潟県の「いくとぴあ食花」内「キラキラガーデン」を担当。世界に一つだけの花を咲かせる子ども向けの授業「育種寺子屋」を主宰。

秋から翌年の初夏まで休まずに花が咲き続ける

ビオラ「F1ビビ」シリーズ

ビオラ「F1ビビ」シリーズ

花つきがよく、花壇や鉢植えに適したビオラです。私も長年愛用していますが、特に「アステカ」「ヘブンリーブルー」「ラベンダーアンティーク」「ピンクアンティーク」は、ほかにない花の表情をもっていて、秋冬花壇の大切なアイテムになっています。「F1ビビ」シリーズは、タネまきから開花までの期間が比較的短く、しっかりと株を張り、秋から翌年の初夏まで次から次へと花をつけ、花壇を長期間にわたり美しく彩ってくれます。花をたくさん咲かせるためには、花がら摘みを忘れずに行いましょう。

●スミレ科●花期:11月〜翌年5月●草丈:10〜20cm●タネまき:8〜10月

「F1ビビ」シリーズ一覧ページへ

波打つ葉が何枚も重なる姿が優雅

ハボタン「F1つぐみ」シリーズ

ハボタン「F1つぐみ」シリーズ

大阪丸葉系の矮性種「F1つぐみ」シリーズは、従来の同系統に比べると葉の枚数が多く、さらに葉の縁が細かく波打つ性質があり、とてもエレガントな表情をしています。全4色あり、中でも「F1つぐみ」はポット作りハボタンの定番で、外の濃緑葉と間の白色葉、そして中心部の優しい桃色葉のコントラストがとても美しい品種です。
タネまきと育苗は夏の暑い時期になるので、用土を乾かさないように十分気をつけます。鉢上げは本葉3〜4枚程度が適期。適度な葉枚数と美しい葉色を得るため、肥料を適量施すことも忘れずに。

●アブラナ科●観賞期:12月〜翌年2月●草丈:約30cm●タネまき:7月中旬〜8月上旬(多粒まきは9月末まで)

「F1つぐみ」シリーズ一覧ページへ

おすすめ野菜

家庭菜園では畑に長くおいておける品種が少しずつ使えて便利ですよ!
藤田 智
恵泉女学園大学 人間社会学部教授藤田ふじた さとしさん
岩手大学農学部を卒業後、同大学院修了。恵泉女学園大学にて野菜園芸学、植物育種学、農業教育学などを指導。分かりやすくユーモアあふれるトークで、NHK趣味の園芸「やさいの時間」の講師をはじめ、テレビや雑誌などで幅広く活躍。

春まき&夏まき兼用で品質には太鼓判!

ニンジン・向陽二号

ニンジン・向陽二号

20年来作っている私にとっての超定番、じっくり太って味のよい品種です。作りやすくて土質を選ばず、春まきと夏まきができます。特に夏まきは年明け1月まで畑においておけるので、少しずつ収穫する家庭菜園向き。土の乾燥が大敵なので、高温乾燥期のタネまきは発芽するまで毎日水やりし、畝を不織布やもみ殻で覆うなど、乾かさないように気をつけてください。発芽が揃えば半分は成功したようなもの。ていねいな水やりが栽培成功のカギです。

商品詳細ページへ

寒くなるほど甘みが増す!病気に強い冬どりキャベツ

キャベツ・彩音

キャベツ・彩音

年明けに、みずみずしいキャベツを楽しみたいならコレ。中晩生種で低温期の肥大性に優れ、寒くなるほど甘みがのっておいしくなります。シャキッとした歯触りがもち味です。葉はよく巻いて、ずっしりとした重みのある球は、収穫期の幅が広く在圃性は抜群。晩抽性なのでトウ立ちの心配もありません。萎黄病と黒腐病に耐病性をもち、病気への備えは万全。キャベツは害虫の被害にあいやすいので、霜が降りるまでは害虫防除に努めてください。

商品詳細ページへ

長く収穫できる野菜、貯蔵がきく野菜は重宝します。
麻生 健洲
園芸研究家麻生あそう 健洲けんしゅうさん
千葉大学園芸学部卒業後、農業高校で園芸や生物工学などを指導。退職後は、書籍の執筆や監修などをするかたわら、家庭菜園を楽しむ。生け花や絵画、写真など多彩な趣味をもつ。ブログ「ポタジェ.jp」(http://potager.jp/)も好評。

家庭菜園におすすめ!やわらかくておいしい

カブ・スワン

カブ・スワン

カブにはたくさんの品種がありますが、初心者におすすめなのが短期間で収穫でき、病虫害のリスクが少ない小カブ(根径5〜6cm)の仲間です。中でも「スワン」は、肉質がやわらかく甘みも抜群で、漬け物だけではなく和風サラダやマリネにしてもおいしく食べられます。また、ス入りが遅いので、中大カブ(最大根径12cm程度)まで栽培することもできます。間引きながら長期間にわたって収穫でき、家庭菜園で重宝します。

商品詳細ページへ

貯蔵性が高く家庭菜園向き

タマネギ・ケルたま

タマネギ・ケルたま

タマネギの黄色い色素であるフラボノイド(ポリフェノール)の一種「ケルセチン」は、老化防止に効果がある抗酸化作用や、血液をサラサラにする働きがあるといわれています。「ケルたま」は、このケルセチンを従来の秋まき品種の約1.5倍も含んでいます。また、貯蔵中の萌芽や発根が遅いため、3月末ごろまで長く貯蔵でき、家庭菜園向きです。なお、3月中旬以降の追肥を避けたり、地上部倒伏1週間後に収穫するようにすると貯蔵性が高まります。

ケルたま苗販売ページへケルたまタネ販売ページへ

おすすめ花木

ローメンテナンスの庭を目指すなら花木は欠かせません。
福森 久雄
ガーデナー福森ふくもり 久雄ひさおさん
千葉県生まれ。北海道の「紫竹ガーデン」で修行の後、群馬県太田市の「アンディ & ウィリアムス ボタニックガーデン」で14年間ヘッドガーデナーを務める。現在は北海道余市郡仁木町に新しくオープンする「NIKI Hills ファーム」の造園・管理に熱意を注ぐ。NHK「趣味の園芸」の講師としても活躍中。

秋から冬に咲く香り高い花が魅力

ヒイラギ・香姫

ヒイラギ・香姫

一般的なヒイラギに比べると葉が小さくて愛らしい印象の品種で、10〜12月の花期には芳香が楽しめます。 “香り” は品種選びで重要なポイント。花、葉以外に楽しめる要素があるというのは大きな魅力で、特に “香り” は過去の記憶を呼び起こす力があります。この木が庭にあった思い出が時間を経ても消えず、シンボルツリーにもおすすめしたいと思います。樹形をコントロールしやすいので、自然樹形や生け垣にしたり、刈り込んでトピアリーなど、植える場所にあわせた使い方ができます。

●モクセイ科●花期:10〜12月●常緑中木

初夏の端境期に庭の主役になる低木

ワイゲラ・ソニックブルームピンク、ソニックブルームパール

ワイゲラ・ソニックブルームピンク、
ソニックブルームパール

オオベニウツギの四季咲き種で、濃桃色の「ソニックブルームピンク」と、白〜ピンクの優しい花色の「ソニックブルームパール」の2品種があります。チューリップが終わり、バラが満開になるまで花の少ない端境期があるのですが、この2品種はちょうどその間に枝が隠れるほどたくさんの花を咲かせます。樹高が低めなので、花壇の中に植えると主役級の美しさ、存在感を示してくれます。もう一つの大きな魅力が、夏から秋にも繰り返し咲くこと。初夏の花後に軽く剪定すると、返り咲きしやすくなります。

●スイカズラ科●花期:5〜6月、8〜10月●落葉低木

おすすめ果樹

果樹が1本あるだけで楽しみがぐんと広がります!
大坪 孝之
家庭果樹研究家大坪おおつぼ 孝之たかゆきさん
1939年生まれ。東京農業大学卒、農学博士。元東京農大グリーンアカデミー講師。ウメ、リンゴ、かんきつ類をはじめ、果樹全般にわたり栽培研究の指導を行う。自宅近くに自身の果樹園をもち、かんきつ類をはじめイチジクなども栽培中。日本梅の会会長。

トゲが少なく高品質で多収

レモン・アレンユーレカ

レモン・アレンユーレカ

「ユーレカ」の枝変わりで、果実の品質がよく結実も優れます。従来のレモンに比べてトゲが少なく、あったとしてもごく短いため、手入れや収穫が楽です。トゲで枝葉が傷つきにくいので、レモンの重要病害であるかいよう病にかかりにくくなります。トゲは、若木のうちは強い夏秋梢(夏、秋に強勢な枝から発生する2次生長枝)に長いものが発生しますが、樹勢が落ち着くと目立たなくなります。レモンは樹勢が強いので亜主枝(主枝から伸びる骨格となる枝)を下垂させ、ミカンよりも多肥で緑枝(その年に伸びた小枝)を密にするとたくさん収穫できます。また、1本で結実するので授粉樹は不要です。

●ミカン科●収穫期:10月上旬〜翌年2月下旬●常緑中木

商品詳細ページへ

種子の周辺が赤く色づく美しさと糖度の高さが魅力

キウイフルーツ・レインボーレッド

キウイフルーツ・レインボーレッド

果実はやや小振りですが、糖度が高く甘くておいしい品種です。果肉の中心部が赤く色づき、輪切りにすると美麗です。開花は早く、東京では5月上旬ごろ。熟期も早く9月下旬〜10月上旬です。11月過ぎまで樹上におくと、収穫してすぐに食べられるものもあります。植える時は雄木も開花の早い品種が必要です。授粉樹に適する雄木品種を選びましょう。少しでも大きな果実を収穫するには、摘蕾や早めの摘果が大切です。

●マタタビ科●収穫期:9月下旬〜10月上旬●落葉つる性樹

商品詳細ページへ