トマトに多いリコピンの中でも、体内で吸収されやすいシス型リコピンが特に多い。草勢がおとなしく、完熟しても裂果しにくいのが特長。
今春注目したい果菜類ピックアップ
高品質のトマトを作るには、雨よけ栽培がおすすめです。乾燥した気候を好むトマトは、過湿になると病気や裂果などの心配があります。雨よけ資材は、支柱とポリシートを組みあわせて株の上部をすっぽりと覆うもので、簡単に組み立てられて高い効果が得られます。また、水分を抑えて高糖度の実を作るメリットもあります。
←「アーチ菜園雨よけワイド」のような資材を使うと手軽でカンタン。
「ピー太郎」の収穫は、尻部にヒビが入ったころが適期です。苦みがないので生でも食べられます。また、とり遅れてしまった場合は、1カ月ほどおいておくと熟して赤くなり、これもおいしく食べられます。元々苦みがないうえに甘みが増して、ぐんとおいしくなりますよ。緑色の実と一緒に炒め物やサラダ、ピクルスなどにすると、彩りも抜群です。
黄色とクリーム色のバイカラー品種。穂の先端まで粒がぎっしりと入り、粒皮はやわらかで口に残りにくい。タネまきから84日程度で収穫できる。
草丈は170cm程度とコンパクトながら、1本400g程度の太くてがっちりとした穂ができる。生でも加熱してもおいしい。
タネまきから86日程度で収穫できる中早生種。草丈は約190cmになるものの倒伏に強く、1本420g程度の大きな穂ができる。
スイートコーンは雌雄異花植物で、雄花は株の上部、雌花は葉の付け根にできます。雄花の花粉が雌花の雌しべに付着することで実ができるので、同じ品種を2列以上に固め植えして、受粉の機会を増やすことが重要です。同じ6株でも、1列×6株で植えるより、2列×3株で植えるのがおすすめ。列数が多いほど、受粉しやすくなります。
葉を利用する以外の楽しみ方もできる。葉を収穫せずに冬越しすると春にトウ立ちし、6月ごろニンニクに似た球根ができる。臭いが少なく「無臭ニンニク」という別名で、ニンニク同様に使える。
恵泉女学園大学人間社会学部教授。NHKテレビ趣味の園芸「やさいの時間」の講師などでも活躍。