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キャベツの仲間別(赤・芽キャベツ)の育て方・栽培方法・おすすめレシピ

キャベツの仲間別(赤・芽キャベツ)の育て方・栽培方法・おすすめレシピ
  • 基本的な栽培方法
  • キャベツの仲間たち特長と栽培管理

基本的な栽培方法

特殊な品種とはいえ同じキャベツの仲間なので、栽培方法に関しては共通する部分が多くあります。
ですから、まずは基本的な栽培方法を確認してから、それぞれの特徴と栽培方法をご紹介していきましょう。

タネまき〜育苗

 128穴などのセルトレイを利用します。盛夏期のタネまきでは、日光が当たらない涼しい場所に2日間ほど置くと発芽がよくなります。ただし発芽を確認したら、すぐに日光の当たる風通しのよい場所に移動させてください。
 育苗は、徒長していないがっちりした苗を仕立てることがポイントです。水やりは朝に行い、昼はトレイの端など乾いた部分のみ控えめに行います。夕方には培土表面がやや乾いている状態が理想的です。また、トレイを地面から30p以上浮かせて管理すると、余分な水が抜けて徒長防止に効果的です。

育苗時の管理方法

 128穴トレイの場合、タネまき後20〜25日、本葉3〜4枚が適期苗の目安です。老化苗は初期生育が悪くなるため、適期定植を心掛けます。定植の際は1週間ほど前から外気に触れさせておき、ガッチリとした苗に仕上げます。

畑づくり〜定植

 キャベツ類はやや乾燥を好む作物ですので、水はけのよい畑を選ぶか、高畝栽培にします。
 定植の1カ月前に完熟堆肥を1m2当たり2s程度施し、よく耕しておきます。また畝立て時には、元肥とともに苦土石灰を1m2当たり150〜200gほど施します。収穫までに必要な肥料分はチッソ成分量で1m2当たり30gが目安となり、この量を元肥と追肥に振り分けます。

品種別の施肥量(チッソ成分量)
品種別の施肥量(チッソ成分量)
品種別の栽植密度(1畝2条植えの場合)
品種別の栽植密度(1畝2条植えの場合)

植え付けは、通常のキャベツの場合、栽植密度は条間50p、株間35〜40pが目安となります。

定植

キャベツの仲間たち特長と栽培管理

各品種の特長と栽培ポイント、食味を生かしたおいしいレシピをご紹介。

赤キャベツ/サボイキャベツ

サボイエースSP   パワールビー   ルビーボールSP
サボイエースSP
(フィルムコート種子)
  パワールビー   ルビーボールSP
(フィルムコート種子
葉の縮みが美しく、球の外側が鮮緑色、内側が鮮黄色の、色鮮やかなサボイタイプキャベツです。裂球が遅いので、幅広い収穫期が期待できます。   赤キャベツの中では耐病性に優れ、根張り・株張りがよいため栽培しやすい中早生品種です。また裂球が遅いため、長期間にわたって収穫が可能です。   早生性に優れる赤キャベツで、適期栽培ならば定植後約65日で収穫できます。耐暑性と低温結球性にも優れているため栽培が容易です。
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特長と栽培ポイント

これらのキャベツは通常のキャベツよりも過湿条件を嫌うため、育苗時の多潅水には特に注意し、根張りのよい苗を仕立てます。特に排水のよい畑を選ぶようにしてください。
 「サボイエースSP」は暑さも嫌うため、高温期の育苗では遮光ネットなどを利用するとよいでしょう。やや若苗ぎみの苗を植え付け、初期生育を促してください。また、特に過湿条件を嫌いますので、排水のよい畑を選ぶようにします。肥料は元肥3分の2、追肥3分の1が目安です。
 赤キャベツは、サラダなどの料理の彩りとして使い勝手がよく、重宝されています。サボイキャベツは、特徴的な見た目と歯切れのよい食感を生かしたサラダや、煮くずれしにくい葉質を生かした煮込み料理に向きます。

食卓を彩る添え物

赤キャベツの甘酢漬け

赤キャベツの甘酢漬け【材料】
赤キャベツ……1個
塩小さじ…………1
A
酢…………1カップ
砂糖………1カップ
水……………100cc

【作り方】
(1)Aを1度煮立ててから、冷やしておく。
(2)千切りにしたキャベツに塩をふり、混ぜておく。
(3)水けを絞った(2)を、(1)に漬け込む。

芽キャベツ

早生子持  
早生子持
結球性に優れ、早い時期からしまった球がとれるため、長期間収穫できる芽キャベツです。また草勢が強く、作りやすい品種です。
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特長と栽培ポイント

わき芽の結球が始まったころに下葉を順次かきとっていく。 肥料は、一般的なキャベツよりもやや多めの、チッソ成分量で1m2当たり30〜35gを施し、その半量を元肥、残りを追肥として施します。
 畑は、通常のキャベツよりもやや広めの、条間100p、株間50pを目安に植え付けてください。株間を広くとると株が充実して生育でき、さらに株元までしっかりと日光が当たるため、よい球を育てることができます。
 定植後20日前後で1回目の追肥を行い、その後は1カ月ごとを目安に計4回の追肥を行います。それ以降も葉が黄色くなるようなら適宜液肥を与えてください。
 株が倒れてしまうと茎が曲がってしまい、その後の生育や収穫などの作業性が悪くなります。そのため、本葉が7〜8枚程度展開したら土寄せをするか、支柱を立てて、株が倒れないようにします。加えて追肥のたびに土寄せすると、さらに効果的です。
 わき芽の結球が始まったら、しっかりと日光が当たるよう、葉を10枚ほど残して下の葉を根元から順次除きます。また、下の方のわき芽や結球が不十分な球は早めにとり除き、これから結球してくる芽に栄養が行くようにします。

 わき芽の結球が始まったら、しっかりと日光が当たるよう、葉を10枚ほど残して下の葉を根元から順次除きます。また、下の方のわき芽や結球が不十分な球は早めにとり除き、これから結球してくる芽に栄養が行くようにします。

摘葉/収獲

 収穫は、球の直径2.5〜3p程度が目安です。芽キャベツは、小さいものほどやわらかく味もよいので、この小さいサイズを逃さないよう、下から順番に収穫していきます。肥効を切らさないようにすれば、1株から90球程度収穫できます。冬場には特に甘みがのってきます。
 炒め物やシチューなどの煮込み料理や添え物など、いろいろな料理に利用でき、かわいらしい見た目で食卓に華を添えてくれます。

甘みとまろやかな旨み

芽キャベツのクリーム煮

芽キャベツのクリーム煮【材料】
芽キャベツ……10個
タマネギ………½個
牛乳…………200cc
ブイヨン……200cc
バター……大さじ2
小麦粉……大さじ2
塩小さじ…………½
コショウ、粉チーズ
……………(各適宜)

【作り方】
(1)タマネギはみじん切りにする。芽キャベツの芯の部分に十字に切り込みを入れる。
(2)タマネギをバターで焦がさないようにじっくり炒めたら、小麦粉を加えてまた炒める。粉っぽさがなくなれば、牛乳、ブイヨンをかき混ぜながら加えて煮込む。
(3)熱湯に塩を加えて芽キャベツを1分ほどゆでる。ざるに上げて水けを切り、(2)のソースと煮詰めて、塩、コショウで味を調える。好みで粉チーズをふる。

不結球キャベツ

青汁用ケール   ハイクロップ
青汁用ケール   ハイクロップ
生育が旺盛で強健に生育するため容易に栽培できます。その名の通り青汁の材料として最適です。   生育旺盛で、耐暑・耐寒性がある不結球キャベツです。葉が極めて濃い緑色で、ビタミンA・B2・C、そのほかミネラルを多量に含み、青汁や肉料理、炒め物に適する健康野菜です。
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特長と栽培ポイント

 左の不結球キャベツは「結球しない」「球が小さくなってしまった」などの結球野菜特有の失敗がないため、栽培が特に容易です。また葉を適宜利用していくため、長期間にわたる収穫が可能です。
 株張りが大きいため、株間は40〜45p程度とやや広めにとってください。栽培期間が長くなるため、元肥と追肥を半々くらいで施用し、初期から旺盛に生育を進めるとともに、追肥で肥効を持続させます。
 適期栽培であれば、定植後40日くらいから収穫できます。随時下葉から摘みとってください。葉を収穫した後に追肥を施すようにすると草勢を維持でき、長期間収穫できます。
 「青汁用ケール」は新鮮な青汁の材料として利用します。「ハイクロップ」は青汁だけでなく、味の濃い肉料理や油炒めに利用してもおいしくいただけます。

とりたて野菜で健康ドリンク!

ケールの青汁

ケールの青汁【材料】
ケール………適量

【作り方】
(1)ケールの葉を半分以下に切り、茎も一緒にジューサーにかける。
(2)(1)の汁を絞り、お好みで牛乳やレモン汁などを加える。


コールラビ

グランドデューク  
グランドデューク
コールラビは、丸く肥大した茎を食べる野菜です。この品種は適期栽培ではタネまきから収穫までが65日程度と、早生性が特長。また密植ができるので、畑のちょっとしたスペースや空き期間を有効利用できます。
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特長と栽培ポイント

地際のくびれで切る。てっぺんの葉以外は赤線の部分で茎と葉を切る。株がコンパクトなため、条間20p、株間15〜20p程度で植え付けます。肥料分は通常のキャベツより少なくて済みますが、生育期間が短いので初期から肥効を切らさないようにします。元肥はチッソ成分量で1m2当たり15gが目安です。追肥はチッソ成分量で1m2当たり10g程度を、定植後10日ほどと、茎の肥大が始まったころの2回に分けて施します。速効性の液肥を用いるのも効果的です。
 収穫は、茎の球径が8〜10pを越えると、スジばって食味が悪くなり、また球が割れてしまう危険性も高まりますので、早めに収穫しましょう。地際部を切り、球のてっぺん以外の葉を、葉柄3pほど残して切り落とします。

 食べる際は皮をむき、中の白い部分を利用します。サラダなら甘みとシャキシャキ感を楽しめます。煮込みにすればホロリとした独特の食感を味わうことができます。

シャキシャキ食感がおいしい!

コールラビのサラダ 〜オレンジ風味〜

コールラビのサラダ 〜オレンジ風味〜【材料】
コールラビ………………150g
オレンジ……………………1個
マヨネーズ……………大さじ1
プレーンヨーグルト…大さじ1
塩、コショウ……………各適宜

【作り方】
(1)コールラビは皮をむいて千切りにし、塩小さじ1をふり、よく混ぜてしばらくおく。オレンジは皮をむいて小袋もとり除いておく。
(2)絞ったコールラビとオレンジに、マヨネーズ、プレーンヨーグルトを混ぜ、塩、コショウで味を調える。